給付について

給付について

料飲国保に加入されている方は、次のような給付を受けることができます。

療養の給付

  • 療養の給付の範囲

    1. 診察、往診、処方箋の交付、診断に必要な各種の検査
    2. 薬剤又は治療材料の支給(体温計、氷のう、吸入器類は含まない)
    3. 処置、手術その他の治療(温泉、鉱泉その他転地療養を除く)
    4. 歯科治療(インレー、補綴を含む)
    5. 入院(基準看護、基準給食、基準寝具を含む)
    6. 移送(患者移送)
  • 療養の給付の対象とならない例示

    病気とみなされないもの、労災保険の対象となる仕事上の病気やケガ。
    また、次のような病気とみなされないものは、療養の給付の対象となりません。

    1. 単なる疲労や倦怠
    2. 隆鼻術や二重まぶたの手術などの美容整形
    3. 歯列矯正
    4. 日常生活に支障のないわきがや顔のしみなど
    5. 健康診断やそのための検査
    6. 予防注射(ただし、破傷風等特に感染の危険があると認められる場合は、保険給付の対象となります)
    7. 経済上の理由による妊娠中絶
  • 療養の給付が制限される場合

    • 絶対的給付制限

      収容又は拘禁されたときは、これらの施設で公費による必要な医療が行われるので、保険給付はしません。
      また、故意又は犯罪により医療が必要とされる場合も、療養の給付はしません。

      1. 少年院その他これに準ずる施設に収容されたとき
      2. 監獄、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されたとき
      3. 故意に病気になったり、ケガをした場合(自殺行為など)や犯罪行為により病気やケガをしたとき
    • 相対的給付制限

      保険者の便宜、判断決定により、保険給付の全部又は一部を行わないことができる。

      1. 喧嘩、泥酔、著しい不行跡のため、病気にかかったり負傷したとき。
        なお、正当な理由もなく医師の療養についての指示に従わないときには、療養の給付等の一部を制限することがあります。

一部負担金

医療費の自己負担割合

区分 一部負担金の割合
小学校就学前 2割
小学校就学後~69歳まで 3割
70歳~74歳(※) 70歳になった翌月の診療から2割
(現役並み所得の方は3割)
  • 70~74歳の方には一部負担金の割合を記載した「高齢受給者証」を交付(毎年8月1日更新)します。
    医療機関等で「被保険者証」と合わせて提示してください。
    一部負担金の割合は、令和6年4月~7月は令和4年中の所得、令和6年8月~令和7年3月は令和5年中の所得に基づいて判定します。

療養費

次に該当する場合は、いったん費用の全額を自己負担することになりますが、後日、申請により払い戻しが受けられます。 払い戻し金額は、保険診療の基準で計算された額となり、料飲国保がその必要を認めた場合のみ支給されます。

申請の手続きはこちら
  1. 緊急やむを得ない事情により被保険者証を提示できず自費で医療機関にかかったとき。
  2. 海外において急病などやむを得ない事情により、病院等で日本国内において保険診療として認められた治療と同様の治療を受けたとき。(注)治療を目的として海外に行き、診療を受けた場合は療養費の対象にはなりません。
  3. 治療用装具(コルセット・小児弱視等の治療用眼鏡等)、輸血(生血)、あんま・マッサージ、はり・きゅう等保険請求のできないものの治療について医師の指示、同意がある場合。
  4. 整骨院・接骨院で柔道整復師の施術を受ける場合(※)。

整骨院・接骨院で施術を受けるときのポイント

  • けがの原因をはっきり伝えましょう!

    いつ、どこで、何をしてけがをしたのか、柔道整復師に伝えましょう。
    次の場合以外は、全額自己負担となります。また、医療機関等の治療とは重複できません。

    • 医師の同意書がある外傷性の脱臼・骨折
    • 外傷性の捻挫・打撲・肉離れ
  • 施術が長期にわたっている場合は、医師の診察を受けましょう!

    長期にわたり施術を受けても症状が改善しない場合は、内科的な要因も考えられます。
    一度、医師の診察を受けましょう。

  • 療養費支給申請書の内容を確認し、必ずご自身で署名または押印を!

    傷病名、日数、金額などをよく確認し、署名または押印しましょう。

  • 領収書をもらいましょう!

    領収書は無料で発行してくれます。
    医療費控除を受ける際・高額療養費の申請時に必要ですので、大切に保管しましょう。

負傷原因などの照会にご協力ください

皆さまに納めていただいた保険料を公平・適切に使用し、医療費の適正化を図るため、施術内容の点検期間である「(株)コアジャパン」「一般財団法人保健療養費審査受託機構」に業務を委託しています。
両社から照会文書が送付されたときは、回答期限までにご返送ください。(照会時期は、施術日の3ヶ月以降となります。)

訪問看護療養費

在宅医療を受ける必要があると医師が認めた難病患者や重度の障害のある方が、訪問看護ステーションなどを自己負担額(利用料)のみで利用できます。
自己負担額(利用料)については、「一部負担金」を参照してください。
一部負担金について

入院中の食事療養費

入院中の食事代は、医療費とは別に1食につき下表の額を自己負担し(標準負担額)、残りの費用は料飲国保が負担します。
住民税非課税世帯の方、70歳以上で低所得者IIの方は、入院が90日を超えた場合、標準負担額がさらに軽減されますので届け出てください。

入院時の食事療養費

「限度額適用・標準負担額減額認定証」をお持ちの方で、やむを得ない理由により提示できなかった場合には、申請により標準負担額の差額が支給されます。(申請が、支払った日の翌日から2年を経過しますと時効になり、支給されませんのでご注意ください。)

  • 入院期間は、過去1年間の合計入院日数で判断します。連続した入院である必要はありません。
  • 入院中に自己負担した食事代は高額療養費の対象にはなりません。
区分 標準負担
一般被保険者 1食 490円
住民税非課税世帯の方
70歳以上で
低所得者Ⅱの方
90日までの
入院
1食 230円
90日を超える入院
(過去12ヶ月の入院日数)
1食 180円
70歳以上で低所得者Ⅰの方 1食 110円
  • 指定難病等患者は区分にかかわらず、1食280円です。

65歳以上の医療療養病床に入院する患者の食費・居住費(生活療養標準負担額)

療養病床に入院する65歳以上の人は食費と居住費につき、下表の額を自己負担し、残りの費用は料飲国保が負担します。

世帯の区分 右の各項目に該当しない方 医療の必要性の高い方
指定難病患者
食費(一食) 居住費(一日) 食費(一食) 居住費(一日) 食費(一食) 居住費(一日)
市府民税課税世帯 生活療養(Ⅰ)
460円
370円 生活療養(Ⅰ)
460円
370円 260円 0円
生活療養(Ⅱ)(※)
420円
生活療養(Ⅱ)(※)
420円
市府民税
非課税世帯
70歳未満 210円 370円 210円 370円 210円 0円
90日超で160円 90日超で
160円
70歳以上 区分Ⅱ 210円 370円 210円 370円 210円 0円
90日超で160円 90日超で160円
区分Ⅰ 130円 100円 100円
  • 入院時生活療養費(Ⅱ)を算定する医療機関に入院の方は420円となります。

高額療養費

医療機関で1か月の窓口負担額が自己負担限度額を超えた場合に、その超えた額を高額療養費として料飲国保から支給します。
高額療養費の対象となる方に、受診月の3か月以降に料飲国保加入団体を通じてお知らせしますので、「高額療養費支給申請書」に該当の領収書を添付のうえ申請してください。

領収書は大切に保管してください!

申請の際に領収書の添付がない場合、高額療養費の支給ができませんので、ご注意ください。

限度額適用認定証について

「限度額適用認定証」を医療機関に提示、または顔認証端末が設置されている医療機関等でマイナンバーカードを提示すると、窓口でのお支払いが自己負担限度額までとなります。
認定証が必要な場合は事前に料飲国保加入団体を通じて申請してください。
(申請書受付月から有効の認定証を発行します。有効期限は毎年7月末となりますので、8月以降も引き続き認定証が必要な場合は改めて申請が必要です。)

「限度額適用認定証」の対象となる方と認定証の種類

対象となる方の区分 認定証の種類
70歳未満の方 表1の区分 ア・イ・ウ・エ 限度額適用認定証
限度額適用・標準負担額減額認定証
70歳~74歳の方 表2の区分 現役並みⅡ・現役並みⅠ 限度額適用認定証
低所得者Ⅱ・低所得者Ⅰ 限度額適用・標準負担額減額認定証
  • 70~74歳の方のうち、区分が「現役並みⅢ」と「一般」の方は、「高齢受給者証」により限度額が確認できるため、認定証の申請は必要ありません。

高額療養費の対象となる自己負担額の計算基準

受診月ごとに計算
月の1日から月末までの受診について1か月として計算します。月をまたいで入院された場合であっても、暦月単位で計算します。
医療機関ごとに計算(※)
複数の医療機関に同時にかかっている場合でも、それぞれに支払った金額は合算しません。
ただし、院外処方で調剤を受けた場合は処方せんを交付した医療機関の診療と合算します。
入院と外来は別(※)
同じ医療機関でも、入院と外来は別に扱い合算しません。
医科と歯科は別(※)
同じ医療機関でも、医科と歯科は別に扱い合算しません。
保険適用分が対象
食事代、差額ベッド代、保険適用外の検査等は、対象外です。
レセプトを基に計算
医療機関から料飲国保に届く診療報酬明細書(レセプト)が審査により減額査定された場合、減額査定後の費用で計算します。
  • 70歳未満の方は、21,000円以上の自己負担が複数ある場合、合算できます。
    70歳~74歳の方は、自己負担が21,000円未満でも合算されます。

70歳未満の方の場合

  • 窓口負担が「表1」の限度額を超えたとき、その超えた分が支給されます。
  • 同じ世帯で21,000円以上の自己負担が複数あるときは、それらを世帯合算して「表1」の限度額を超えた分が支給されます。
  • 過去12か月以内に同じ世帯で4回以上高額療養費の支給を受けたとき、4回目から「表1」の〔多数該当〕の限度額が適用されます。

表1

区分 所得要件 自己負担限度額
旧ただし書き所得901万円超 252,600円+(医療費-842,000円)×1% [多数該当:140,100円]
旧ただし書き所得600万超~901万円以下 167,400円+(医療費-558,000円)×1% [多数該当:93,000円]
旧ただし書き所得210万超~600万円以下 80,100円+(医療費-267,000円)×1% [多数該当:44,400円]
旧ただし書き所得210万円以下 57,600円 [多数該当:44,400円]
低所得者(住民税非課税) 35,400円 [多数該当:24,600円]

判定基準所得:世帯全員の基礎控除後所得金額を合計した額で判定します。

70〜74歳の方の場合

  1. 個人ごとに外来の自己負担を合算し、「表2」の限度額Aを超えた分が支給されます。
  2. 70~74歳の方全員の外来の自己負担(①に該当する場合は、①を支給した後の額)と入院の自己負担を合算し、「表2」の限度額Bを超えた分が支給されます。
  • 過去12か月以内に同じで4回以上高額療養費の支給を受けたとき、4回目から「表2」の〔多数該当〕の限度額が適用されます。

表2

区分 自己負担限度額
A.外来(個人ごと) B.入院・世帯単位
現役並みⅢ 252,600円+(医療費-842,000円)×1% [多数該当:140,100円]
現役並みⅡ 167,400円+(医療費-558,000円)×1% [多数該当:93,000円]
現役並みⅠ 80,100円+(医療費-267,000円)×1% [多数該当:44,400円]
一般 18,000円(年間上限14.4万円)(※) 57,600円 [多数該当:44,400円]
低所得者Ⅱ 8,000円 24,600円
低所得者Ⅰ 15,000円
  • 8月~翌年7月までの自己負担限度額の上限となります。

判定基準所得

現役並みⅢ
1人でも課税所得(各種控除後)年額690万円以上の70歳~74歳の方がいる世帯の方
現役並みⅡ
1人でも課税所得(各種控除後)年額380万円以上690万円未満の70歳~74歳の方がいる世帯の方
現役並みⅠ
1人でも課税所得(各種控除後)年額145万円以上380万円未満の70歳~74歳の方がいる世帯の方
一般
課税所得(各種控除後)年額145万円未満の方
現役並みⅢ・Ⅱ・Ⅰ世帯の方で、審査により一般区分となる世帯の方
低所得者Ⅱ
世帯主及び世帯全員が住民税非課税の方
低所得者Ⅰ
世帯主及び世帯全員が住民税非課税で、なおかつその世帯の所得が一定基準以下の方

同じ世帯に70歳未満の方と70〜74歳の方がいる場合

同じ世帯に70歳未満の方と70~74歳の方がいる場合、全員の自己負担(70歳未満の方は21,000円以上の負担がある場合のみ)を合算して高額療養費の計算を行います。
具体的な計算方法は次のとおりです。

  1. 「70歳~74歳の方」の支給額を計算します。
  2. 「70歳~74歳の方」の①支給後の自己負担額と「70歳未満の方」の自己負担額(21,000円以上の負担がある場合)を合算して限度額(表1の70歳未満の方の自己負担限度額)を超えた分が世帯の支給額となります。
  3. ①と②を合わせた額が世帯全体の支給額となります。

特定疾病による高額療養費

治療が長期にわたり、医療費が著しく高額になる下記の特定の疾病については、年齢を問わず自己負担限度額が1か月10,000円(ただし、70歳未満で人工透析が必要な所得区分(ア)(イ)の方は20,000円)に軽減されています。
10,000円もしくは20,000円を超える部分は、高額療養費として現物給付(医療機関で、現金ではなく医療サービス〈現物〉が給付されること)されます。

  1. 血漿分画製剤を投与している血友病
  2. 人工透析治療を行う必要のある慢性腎不全
  3. 抗ウイルス剤を投与している後天性免疫不全症候群
    (HIV感染症を含み、厚生労働大臣の定める方に係るものに限ります)

高額医療・高額介護合算療養費

世帯内で医療保険・介護保険の両保険から給付を受けることによって、自己負担額が高額になったときは、医療保険・介護保険を通じた自己負担限度額(毎年8月~翌年7月までの年額)が適用され、超えた額が払い戻されます。

表1:70歳未満の方

区分(※) 所得要件 医療保険+介護保険
旧ただし書き所得
901万円超
212万円
旧ただし書き所得
600万超~901万円以下
141万円
旧ただし書き所得
210万超~600万円以下
67万円
旧ただし書き所得 210万円以下 60万円
低所得者(住民税非課税) 34万円
  • 区分については、こちらを参照してください。

表2:70歳~74歳の方

区分(※) 医療保険+介護保険
現役並みⅢ 212万円
現役並みⅡ 141万円
現役並みⅠ 67万円
一般 56万円
低所得者Ⅱ 31万円
低所得者Ⅰ 19万円
  • 自己負担限度額を超える額が500円以下の場合は支給されません。

出産育児一時金

被保険者が出産した場合、次のとおり出産育児一時金を支給します。
ただし、「産科医療補償制度」に未加入の分娩機関での出産、又は、在胎週数22週未満の出産の場合は、488,000円になります。

出生児1人につき 500,000円

出産育児一時金の医療機関等への支払制度について

出産育児一時金の直接支払制度

被保険者の経済的負担を軽減するため、料飲国保から直接医療機関等に出産育児一時金を支払うことができるようになりました。この直接支払いにより、被保険者は出産費用を事前に用意する負担がなくなり、申請する必要もなくなりました。

  • 出産の費用が上記の法定額を超えない場合は、申請によりその差額が被保険者に支給され、法定額を超える場合は超えた分の額が被保険者に請求されます。
  • 直接支払制度を利用できない又は利用しない場合は、出産費用を全額医療機関等に支払い、後日「出産育児一時金」を申請してください。
申請の手続きはこちら

直接支払制度の流れ

直接支払制度の流れ

葬祭費

被保険者が死亡したときは、葬祭を行った方に次のとおり葬祭費を支給します。

申請の手続きはこちら
事業主・従業員の葬祭 1件につき 70,000円
家族の葬祭 1件につき 50,000円

移送費

移動困難な患者であって、患者の症状からみて当該医療機関等では十分な診療ができず、医師の指示により緊急に転院した場合に、料飲国保が必要と認めたとき移送に要した費用を支給します。

申請の手続きはこちら

移送費を受けられる条件

  1. 移送の目的である療養が保険診療として適切であること。
  2. 病気やケガにより、移動することが著しく困難であったこと。
  3. 緊急その他やむを得なかったこと。

傷病手当金

組合員が入院したときは、レセプトに基づき11日目から100日分を限度に傷病手当金を支給します。
ただし、交通事故等の第三者行為・労働災害は対象外です。

申請の手続きはこちら
入院1日につき 700円

給付申請の手続き